年齢を重ねた犬や猫が、できるだけ長く自宅で快適に過ごすためには、住まいの工夫が欠かせません。
今回は、獣医師YouTubeチャンネル「ワンニャンどくたーずch」が教える、シニア期の犬猫に向けた“今すぐできる”おうちの工夫をご紹介します。目の見えづらさや関節の衰えをサポートするために、どんな住まいが理想的なのか。これからの“生きものと暮らす住まい”のヒントとして、参考にしてみてください。
「昔はできたのに…」を減らす、住まいの見直しを
シニア期を迎えた犬や猫は、足腰の衰えや視力の低下など、若い頃とは違う変化が現れます。「最近よく転ぶようになった」「トイレにたどり着けなくなった」――そんなとき、病気を疑うだけでなく、“住まいが今の身体に合っているか”を見直すことも大切です。
今回は、獣医師YouTubeチャンネル「 ワンニャンどくたーずch」の動画から、飼い主がすぐに取り入れやすい住まいの工夫を4つご紹介します。
1. 足元の滑り止めで、転倒を予防
シニア期の犬猫に多いのが、滑りによる関節への負担です。特にフローリングは足元が不安定になりやすく、思わぬケガの原因にも。
おすすめは、ジョイントマットなどの踏ん張りがきく素材を床に敷くこと。ペット用の滑り止めソックスや肉球用グリップも有効です。
また、猫は痛みを隠す傾向が強く、外見からはわかりにくいことも。実は12歳以上の猫の約9割が関節にトラブルを抱えているという報告もあるため、早めの対策がカギとなります。

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2. 家具のレイアウト変更は、ちょっと待って
視力が衰え始めたシニア期の犬猫にとって、環境の急な変化は混乱のもと。模様替えや家具の大移動をしてしまうと、慣れた道順がわからなくなり、物にぶつかってしまう可能性があります。
生活動線に変化を加えるときは、少しずつ、段階的に。特にソファやテーブルなど大きな家具の配置は、できるだけ維持するのが理想です。
3. 障害物を取り除いて、安全な動線を確保
通り道に置いたカバンや段ボール、床に放置された紙袋…人にとっては何気ないものでも、犬猫にとっては大きな障害物です。
特に視力が低下している子には、できる限り通路をスッキリ保つことが大切。家具の角がぶつかりやすい位置にある場合は、クッションやタオルで覆うなどの対策も安心です。
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4. トイレやごはんの道に“ガイドライン”を
視力がかなり衰えた場合には、トイレや食事スペースへの移動すら困難になることも。そんなときには、素材の異なるマットなどを“道しるべ”として床に並べるのがおすすめ。
犬猫は足裏の感覚が敏感なので、同じ素材が連続して敷かれていることで、迷わず目的地にたどり着く手助けになります。100円ショップで手に入る素材でも手軽に工夫できるのがポイントです。

“シニア犬・シニア猫と暮らす”を楽しむヒントに
住まいの工夫は、特別なリフォームをしなくても、小さなアイテムや配置の見直しでできることがたくさんあります。
犬や猫が年齢を重ねても、自分の家で安心して過ごせるように。
まずは今日から、できることから始めてみませんか?
🎥 動画で詳しく知りたい方はこちら
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わんにゃんドクターズch
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